元ウエディングプランナーが語る少人数ウエディングの魅力とは

結婚式と言えば「多くのゲストを招いて盛大におこなうもの」というイメージが先行しがち。ですが、結婚式の規模はさまざまです。今回注目するのは「少人数ウエディング」です。これまで少人数ウエディングの参列経験がない人も、これを見ればきっと少人数ウエディングの魅力が理解できるはず! 少人数でしか叶えられない演出や、少人数で結婚式をおこなうメリットについて、元ウエディングプランナーが分かりやすく解説していきましょう。

少人数ウエディングとは

今回のテーマ「少人数ウエディング」ですが、まず少人数ウエディングとはどのような結婚式スタイルなのかについてお話していきましょう。 ここで言う少人数ウエディングとはゲストが30名くらいまでの小規模な結婚式のこと。ゲストの大半は家族と親族で構成されており、中には「特に仲の良い友達のみ招待する」ケースもあります。基本的には親族中心の結婚式だと考えていただいて良いでしょう。 一般的に結婚式のゲスト数としては50名から70名くらいの規模が多いため、これに比較すると半数以下のゲストで結婚式をおこなうことになります。これだけ参列ゲストの数が違えば、結婚式自体の雰囲気も大きく変わります。

少人数ウエディングならではの3つのメリット

少人数の結婚式の魅力を語るにあたり、ここで少人数ウエディングならではのメリットをお伝えしましょう。大人数での結婚式と比較して、少人数にしかないメリットをここで3つ挙げておきたいと思います。

メリット①雰囲気がアットホーム

少人数ウエディングは、その名のとおり人数が少ないため必然的にアットホームな雰囲気になります。大人数の結婚式は豪華さや派手さはあるものの、「アットホームな雰囲気」を作るにはあまり適しているとは言えません。大掛かりな結婚式ではなく、アットホームで温かい雰囲気の結婚式が叶います。 たくさんのゲストに囲まれる大規模な結婚式に対して、「あまり派手にやりたくないんだけどな」と感じる新郎新婦は少なくありません。少人数ウエディングはアットホームな雰囲気なので、「いかにも結婚式」という雰囲気があまりなく、新郎新婦自身も緊張することなく楽しむことができます。

メリット②両親もゲストとして参列できるため親孝行になる

結婚式においては、両家の両親はどちらかと言えば「もてなす側」の立場にあたります。主賓ゲストや友人ゲストに挨拶にまわったり、お酌をしたりと披露宴の最中も大忙しなイメージが強い新郎新婦の両親ですが、少人数ウエディングではこの点がまったく異なります。 少人数ウエディングにおいては、新郎新婦の両親もゲストのうち。新郎新婦の日ごろの感謝の気持ちを伝えるにはピッタリのスタイルですね。披露宴の間も周りに気をつかうことなく、ふたりの晴れ姿をしっかりと目に焼き付けることができるでしょう。少人数ウエディングは親孝行に適した結婚式のスタイルだと言えるでしょう。

メリット③両家の親族同士の親睦が深まる

少人数ウエディングでは、新郎側のゲストと新婦側のゲストが向かい合って着席するスタイルが一般的です。一般的な披露宴では、新郎側の両親と新婦側の両親のテーブルは会場の端と端に離れて設置されているため、ここで親睦を深めるのは簡単ではありません。 この違いにより、少人数ウエディングは新郎側と新婦側のゲスト、つまり親族同士の親睦が深まりやすいというメリットがあります。向かい合ってすぐそばに着席しているので、自然に会話も弾みますよね。少人数ウエディングをおこなった両家は結びつきがより一層強くなり、結婚式後の関係にもいい影響を及ぼすことが多いです。

少人数ウエディングだからこそ取り入れたい演出

結婚式は大規模におこなうと、どうしても親族がわき役になってしまいがちです。それもそのはず、ゲストの中には会社の重役や新郎新婦の昔からの友人たちが多数出席しているため、これらのゲストを優先的におもてなしするのが礼儀とされているからです。少人数ウエディングにはこのようなしがらみが一切ないため、親族に向けてたくさんのおもてなしが可能です。 ここでは、少人数ウエディングだからこそぜひ取り入れていただきたいおすすめの演出について3つ紹介したいと思います。ぜひ参考にされてくださいね。

おすすめ演出①司会をたてずに新郎新婦が進行役をする

披露宴には通常司会者がいて、司会進行を努めてくれるのが一般的ですよね。少人数ウエディングでは必ずしも司会をたてる必要はありません。むしろ司会進行を新郎新婦でおこなうのもおすすめです。少人数ウエディングにはそれほどたくさんの演出が組み込まれていない場合が多いので、シンプルに新郎新婦が進行をつとめるのは難しいことではありません。 むしろこれによって、結婚式自体の雰囲気がさらにアットホームになるメリットもあります。プロの司会者のようにスムーズに進行できなくても、ゲストは親族中心ですから温かく見守ってくれるでしょう。ふたりにとってもいい思い出になりますよ。

おすすめ演出②ひとりひとりへプレゼント(引出物)を手渡し

引出物の手渡しをプレゼント贈呈風におこなうのもおすすめの演出です。結婚式には引出物を用意するのが一般的なルールですが、これに関しては少人数ウエディングも同じです。ただ、ひとりひとりに合ったプレゼントを選ぶことができる点は少人数ウエディングならでは。大人数の結婚式ではなかなかそこまでひとりひとりに配慮した引出物選びは難しいでしょう。 そして、引出物は席につけておくのではなく、当日新郎新婦の手から手渡しでプレゼントするのがおすすめです。これにより、ゲストひとりひとりとの距離が近くなり、受け取るゲストにもふたりの気持ちが伝わりやすくなる効果があります。皆にそれぞれ引出物を選ぶのもきっと楽しい準備のひとつとなるでしょう。

おすすめ演出③親族の余興演出

披露宴において余興演出はほぼ必ず入れるべき、という認識が皆さんの中でもあるのではないでしょうか。少人数ウエディングではこの余興を親族にお願いするのもおすすめです。大人数の結婚式だと、余興は新郎新婦の友人に任されるケースが圧倒的に多いですが、少人数の場合は家族や親族に余興を依頼しても全く不自然ではありません。 これまでに「おばあちゃんによる琴の演奏」や、「おじいちゃんによる詩吟の披露」、「新郎新婦の兄弟姉妹の歌の披露」などを実際に見ましたが、家族の余興は友人の余興と全く異なる独特の良さがあるものだなと感じました。ぜひ考えてみてくださいね。

少人数ウエディングを検討するなら知っておくべき費用のこと

さて、ここまでで少人数ウエディングの魅力はきっと伝わったかと思いますが、ここで少し現実的な費用の話をさせていただきましょう。 結婚式はお金がかかるものだと認識している人はきっと多いはずですが、少人数ウエディングであれば費用をうんと節約できるのではと考える人も少なくないのではないでしょうか。実際にはそうとも限りません。というのも、結婚式費用の大半はゲストからのご祝儀でカバーすることができますが、少人数ウエディングだと見込めるご祝儀額も少なくなってしまうからです。 結果的に、費用はおさえられても自己負担額で見たときには大人数で大規模におこなう結婚式と変わらないくらいの金額になるか、もしくは割高になってしまう場合も少なくありません。費用を節約するために少人数ウエディングを選ぶ場合は注意が必要です。

少人数ウエディングは忙しい新郎新婦にもおすすめ!その理由は?

結婚式の準備にはたくさんの時間がかかりますが、少人数ウエディングだと準備は楽になるのでしょうか。答えは「圧倒的に楽になる」です。一般的な結婚式と比べて少人数ウエディングは準備する内容が少ないため、結婚式準備の面では比較にならないほど楽です。 例えば招待状の準備や席次表の準備、これらは結婚式準備の中でも特に時間のかかるものですが、これらは少人数ウエディングにおいては作成しない選択肢も一般的。作成したとしても少人数なのでそれほど手間も時間もかかりません。このように、様々なポイントにおいて少人数ウエディングは「準備に手間がかからない」ため、結婚式準備に時間を割けない新郎新婦にもとてもおすすめです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。少人数ウエディングの魅力、皆さんにもご理解いただければ幸いです。大人数を招く結婚式も素敵ですが、家族や親族と内輪だけでおこなう少人数ウエディングには魅力がたくさん詰まっています。結婚式をこれから挙げるカップルのみなさんに、ぜひ参考にしていただければと思います。素敵な結婚式になりますように!