実際、ご自身の経験を思い返してみたときに一番に思い出すのは「料理がどうだったか」ではないでしょうか。料理が美味しかった、イマイチだったという記憶は人の心に残りやすく、いつまでもその結婚式全体の印象として消えることがありません。
というわけで、結婚式の料理選びはとても大切です。今回は元ウェディングプランナーの私から、結婚式でゲストに喜ばれる料理ランクの選び方についてお話していきましょう。
結婚式のコース料理の平均金額は1万5千円程度
多くの式場がコース料理のランクをいくつか用意していて、そこから予算やお好みに合わせて新郎新婦がチョイスしていくのが一般的ですが、その平均金額は1万5千円と言われています。ランクとしては一般的に、1万円から2万5千円くらいまでで3段階から5段階ほどに設定されていることが多いですね。
人の心理として、1万円のものと2万円のものと3万円のものがあった場合、何となく真ん中のランクを選びたくなるものですが、結婚式の料理にも同じことが言えます。
平均金額の1万5千円は、言わば「中ぐらい」のレベルにあたり、ここに人気が集中しているのです。
新郎新婦カップルから「皆さん平均してどのあたりを選んでいますか?」と人気のランクがどれにあたるかの質問を受けることが多いですが、それだけきっと皆「高すぎず安すぎない皆が選びがちな無難なランク」を選びたいと思っているのでしょう。
節約のために1万円ランクの料理を選ぶ場合の注意点
結婚式の費用は料理ランクによって大きく左右されてしまうのもあり、中には節約のために料理ランクを下げたいと考える人も少なくありません。もちろんそれは非常に理にかなっています。
仮に50名の結婚式だったとして、ひとりあたりのコース料金が5千円下がればそれだけで25万円もの節約が可能になります。これはやはり大きいですよね。
ただ、金額だけで安易に決めてしまうのはおすすめできません。ここで1万円ランクの料理を選ぶ際の注意点についてお話しておきましょう。
注意点①ランクが下がると品数が減るため披露宴の時間帯によっては注意が必要
結婚式の料理ランクをどう選ぶかで品数が変わるケースは少なくありません。例えば結婚式がちょうどランチタイムにあたる場合や、夕方のディナータイムにあたる場合は料理のボリュームを落とさない方が良いでしょう。
ちょうどお食事時にあたる披露宴なのに「これって軽食程度のボリュームよね…」と感じさせてしまいかねない軽めのコース料理だと、ゲストの満足度はどうしても下がってしまいがちです。
逆に、ランチでもディナーでもない3時前後の結婚式の場合は、ランチを食べてから参列するゲストも多いため、軽めのコースでもそれほどゲストの評価には響きにくいです。
とは言え、結婚式は料理を楽しみに参列するゲストがたくさんいるのはどの時間帯でも同じこと。気を抜きすぎてはいけませんね。
注意点②メイン料理のランクが落ちるため満足度に影響しやすい
1万円程度のコースを選ぶと、お肉料理やお魚料理の食材ランクが目に見えて落ちてしまうことがあります。 例えば、お肉料理のメインと言えば「牛肉」が当たり前だと思う人が多く、お魚料理のメインと言えば「鯛」が定番だと思う人は多いものです。これが牛肉の代わりに豚肉のステーキ、鯛ではなくサーモン、となるとゲストによっては「結構安い料理ランクなのかもな」と思う人も出てくるでしょう。メインディッシュは印象に残りやすいため、コースを選ぶ際には注意して見ておく必要がありますね。
注意点③両親に相談せず低ランクのコースに決めると後で問題になりかねない
新郎新婦のふたりは「このコースで問題ないね」と思ったとしても、両親がどう思うかは分かりません。よくあるケースが、「新郎新婦が決定したコース料理のランクが低すぎると後になって両親から大反対される」というもの。
親御様世代は結婚式のお料理をとても大切に考えていますし、そこにお金をかけることは当然だと思っている場合も多いです。コースを決める際にはあらかじめ両親にも相談しておきましょう。
ゲストの心をわしづかみにする結婚式の料理とは
ここで、これまで参列ゲストの評価がずば抜けて高いと感じた結婚式の料理についていくつか紹介しておきたいと思います。料理でゲストを喜ばせたい!と思う場合はぜひ参考にされてみてくださいね。
高級食材を取り入れる
例えばフォアグラやロブスター、そしてキャビアや伊勢海老などの「滅多に日ごろ食べる機会のない高級食材」が料理の中に一品でも含まれていれば、それだけでゲストの満足度は一気に上がります。「フォアグラなんて豪華で素敵!」と皆ワクワクしながらそのお料理を楽しんでくれることでしょう。「一目でわかる高級食材」が含まれているか否かに注目して料理を選ぶのもおすすめです。
デザートビュッフェを取り入れる
定番になりつつありますが、デザートビュッフェは評価が高いです。甘いものに目がないのは主に女性に限ったことだと思われているところがありますが、実際男性ゲストもデザートビュッフェを楽しんでいる姿をよく見かけるため、男女問わず人気があると判断していいでしょう。
小さなケーキが並んでいる様子は、見た目にも可愛く写真映えもバッチリ。ゲストのテンションも確実に上がります。
ご当地グルメを取り入れる
遠方からのゲストが多い場合は特におすすめなのが「ご当地グルメを一品取り入れる」という方法。ご当地グルメはもともとコース内に含まれている場合もありますが、もし含まれていない場合はぜひ相談してみてください。
予算や内容を伝えてオリジナルの追加メニューを作成してもらえるケースもきっと多いはずです。遠くから参列してくれるゲストに特に喜ばれる一品となるでしょう。
料理のランクは下げ過ぎない方が無難!もしも下げる場合はメイン食材に注意!
ゲストに喜ばれる料理ランクの選び方として言えるのは、まずランクを下げ過ぎないことです。やはりランクが下がると質もボリュームも下がります。目安として1万5千円程度のコースを選ぶのが無難だと言えるでしょう。ただし、予算都合でどうしても料理のランクを下げざるをえないこともありますよね。その場合はメイン食材に注目してみてください。
仮に1万円のコースを選ぶ際にもメイン料理だけをアップグレードできる場合が多いため、その選択肢もおすすめです。 メイン料理が豪華だとそれだけでゲストの印象も大きく変わります。
そして、コース自体をアップグレードするよりもメイン料理のアップグレードの方がかかる費用は少なく済むことが多いでしょう。
まとめ
皆さんがイメージしている以上に結婚式の料理ランクは重要なポイントです。参列ゲストに喜んでもらえるよう、美味しいお料理でおもてなしができるといいですね。予算都合で節約したい場合には、その節約方法に注意してゲストの満足度を下げ過ぎないようにしたいものですね。結婚式の料理はゲストの満足度に大きく影響します。慎重によく考えて選びましょう。